梅雨時期や冬に悩まされる、湿気。
特に築40~60年の物件が多くを占める官舎・宿舎では、湿気対策に頭を抱えている方も多いと思います。
湿気は結露やカビの原因になるため、どうにかしたいですよね。
そこで今回は、宿舎・官舎・賃貸部屋の湿気対策方法についてまとめます!
そもそも湿度・湿気とは?
水蒸気の量を比率で示したもの
湿度(しつど、英: humidity)とは大気中に、水蒸気の形で含まれる水の量を、比率で表した数値。空気のしめり具合を表す。
湿度にも数種類の指標があるが、気象予報などで一般的に使用されるのは相対湿度である。空気が水蒸気の形で包含できる水分量(飽和水蒸気量)は、温度により一定している。この限度を1として、実際の空気中の水分量が最大限度の割合で表した数値が、湿度である。通常はパーセント(百分率)で示される。このため「湿度100%」は水が満たされているという意味では無い。
出典:Wikipedia
適正湿度は40%~60%
建築物環境衛生法では適正湿度は「湿度40%~70%」と定めてられており、カビの発生などを踏まえた生活をする上での適正湿度は「40%~60%」と言われています。
湿度が高いと起こること
- 発汗による体温調節効果が下がり、体内に熱がこもることで熱中症になりやすくなる
- 体力の消耗が激しくなりダルさを感じやすくなる
- ジメジメして不快、集中できなくなる
- 消化酵素の働きが悪くなり、食欲不振に陥ることがある
- カビが発生しやすくなる
- 梅雨から夏にかけては、ダニやムカデなどの害虫が発生しやすくなる
湿度が低いと起こること
- 鼻や口の粘膜が乾燥することで、風邪などのウイルスが体内に入りやすくなる
- インフルエンザなどの病原菌が増加する
- のどがイガイガする
- 髪や肌が乾燥し、パサつき・肌荒れ・かゆみの原因になる
- 静電気が発生しやすくなり、機械類の故障の原因になることもある
- 青果物の鮮度や品質が低下する
- 絵画や古美術品のひび割れや劣化が起こりやすくなる
家の中で湿気が溜まりやすい場所は?
お風呂
ダントツで湿気が溜まるのはお風呂です。
温かい空気、お風呂の水蒸気…カビさんが大好きな環境!
なので、お風呂の湿気を部屋に入れないようにするだけでも、部屋の湿気対策になりえます。
- 70%以上の湿度(60%以上からカビ活発化)
- 20~30℃の気温(25~28℃が最も増殖)
- 栄養分(食べかすやホコリ、ダニの死骸など)
ちなみに換気扇が無いなど、難あるお風呂の湿気対策はコチラをご覧ください!
押入れ
押入れも湿気が溜まりやすい王道の場所です。
布団や衣類など、カビやすいものも多いので怖いですよね。
窓
外気と部屋の中の空気の温度差で結露が出来たり、カビが出来やすいのが窓周辺。
窓のサッシの部分はホコリも溜まりやすく、溜まったホコリが水分を吸ってカビにもなりやすい場所。カビになる前のホコリ段階で、ティッシュでパパっと取ってしまうのがおすすめです。
1階
アパートなどの1階も湿気が溜まりやすいです。
官舎・宿舎・団地でも、1階は虫も多いし湿気も溜まるし冬は寒いし防犯的にも良くないしで、苦労も多いですね。
アパート・団地の部屋を選ぶ際は、湿気対策の観点からも、2階以上がおすすめ
外気と接する壁
外からの冷気・湿気が入りやすくなるため、外に面した押入れ・壁には要注意です。入居前の間取り図&目視で、外と接している壁だけはチェックしておきましょう。
自分で出来る湿気対策は?
換気
最も効果のある湿気対策の1つは、換気です。
換気する際は、ドアや窓など、空気の入口と出口の2か所を開けて換気します。その際換気扇を回してしまうとせっかくの「入口から出口までの空気の流れ」が邪魔されてしまう恐れもあるため、換気扇などは付けないほうが良いです。
出来るだけ部屋干ししない
部屋干しも部屋の湿度を大幅に上げてしまいます。
除湿したい場合、出来るだけ外干しするか、乾燥機を使うかしたいですね。
除湿器の設置
最も効果がある除湿方法の1つは、除湿器の設置です。
エアコンの除湿機能を使うという手もありますが、エアコンよりもやはり除湿器の方が除湿機能に優れているものが多く、かつ電気代がめちゃ安いのでおすすめです。
除湿剤の設置
押入れや靴箱など、ある程度狭い場所・限られたスペースの除湿には、除湿剤がおすすめです。
湿気は空間の下にいくため、押入れの下の段の隅に除湿剤を置くと効果的です。
また、新聞紙も湿気を取る効果があるため、靴箱の下に敷くのもおすすめです!その際は、新聞紙のインクがつく可能性があるため、賃貸の方は靴箱用除湿シート等を最初にひいたうえで新聞紙を引くのがおすすめです。
使用した靴はすぐに靴箱に入れるのではなく、一度乾燥させてから靴箱にしまうと乾燥剤の効果が持続します。
除湿剤を置いているからといっても、やはり一番の湿気対策は換気!
そのため、天気の良い日は押入れや靴箱を全開にして空気の入れ替えをするのも効果的ですよ!
段ボール・簀の子の設置
結露しやすい押入れや物置などには、壁や床に段ボールや簀の子を敷くのがおすすめです。
段ボールは湿気を吸い取る力が抜群で、かつ簀の子は空気が籠りやすい押入れの中に空気の流れを作ってくれます。
湿気がひどい場所に段ボールをしくと、水分をいっぱいに吸ってしまった段ボールからカビが発生してしまうことも!
段ボールの湿気具合は定期的に確認しましょう。
こまめな水分ふき取り
かなり手間ですが、湿気や結露をこまめに雑巾や紙でふき取るのも効果的です。
除湿効果のあるハンガーを使う
木製で、除湿効果・防虫効果のあるハンガーも利用してもいいかもしれません。
木製のハンガーは、針金ハンガーなどとは異なり、丸みがあって洋服どうしがそこまで密着しないため、空気の通り道が出来て除湿につながります。
カーテンの素材で湿気対策
カーテンの素材でも湿気対策に役立てることが出来ます。
例えば、麻素材のカーテンは以下のような効果があるようですよ!
麻を素材とした『麻カーテン』は、繊維の断面にある中空孔に水分を吸い込んだり、はき出したりすることでお部屋の湿度を調整してくれます。
速乾性・通気性にも優れることから換気もしやすく、抗菌防臭効果も備わっています。出典:カーテンくれない
壁と家具を10センチ離す
壁と家具が密着していると、そこに湿気や結露が溜まりカビに発展することも。
空気の流れを作ること、ホコリ掃除がしやすくなることからも、壁と家具は10センチほど話しておくのがおすすめです。
ちなみにゴ●ブリは狭い空間でしか生きられないため、10センチ離れた家具の隙間では暮らせないそう。奴らの住処をなくすためにも、家具と壁の間をあけるのは効果がありそうです
「部屋の湿気対策まとめ!結露やカビの予防は?特に注意すべき場所は?」まとめ
いかがでしたか?
部屋に帰宅したとき、湿気でむわッとするとげんなりしますよね。
本記事であなたにぴったりの湿気対策を見つけて、快適な暮らしの参考になれば嬉しいです。
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